主張・コラム 「余暇」

高山市国府町の高齢者の皆さんから請われ、寸暇を惜しんで草刈に励む芸術家・弓削さん

第2回 心からの良い顔・笑顔

鹿児島市荒田の居酒屋「九十九(つづら)にて。 

 「余暇」はレジャーの訳ですが、このカタカナ言葉の「レジャー」と漢語の「余暇」を並べて考えてみると、どうも同じ意味とは受け取れない何か違和感があることでしょう。

というのも、レジャーは「余った暇な時間」でもないし、「仕事の暇」にすることでもないからです。仕事第一主義の時代に訳されたことがどうも災いしているようです。

真剣に考えてみると、現代社会を生きぬくためには、もはや「衣・食・住」さえ足れば良いとは言い難いことはお解りかと思います。息抜きやストレス解消に重要な、「レジャーとしての余暇」を自分の生活に加えなければ生存を危うくすることは間違いないのです。

訳語として「自由時間」ではどうか、といった提案も出てはいますが、今ひとつの感あり、目下、「余暇」という言葉の吟味よりも、「仕事以外での楽しみな時間」を自分の生活の中に組み入れるという意味内容の方が、現代日本人にも了解されるようになって来ています。

このことは団塊世代より先に若者たちが実行していますよ。

前回、「遊びへの罪悪感を無くそう」という提案をしました。思えば、発見、発明の蔭に「遊び」ありで、人類の歴史上の偉大な発明は「遊びの中に」見出されたようですね。過労の、仕事人間には到底良い考えやアイデアは生まれて来ないのです。遊びが文化を作って来たことをしっかり受け止めましょう。

ちなみに現在、日本経済を支えている一角がアニメ、マンガ、ゲームソフトであることを考えて見て下さい。しかも好調な利益を上げている産業は、もはや「衣食住」に関わる産業では無く、レジャーに関係している産業です。しかも第三次産業のサービス業全盛です。

旅行、スポーツ用品、遊び着(仕事以外の衣類)、娯楽用品、など等、一体あなたのお財布から、「衣食住」以外のお金がこの1ヶ月で幾ら出て行ったでしょうか。計算してみてください。そうすれば、あなたも知らず知らずに「遊び人」になっていることに気がつくはずです。

 

  最後に、今回の課題は、「あなたの最も好ましい顔を探そう」です。

自分探しの第一歩として、これまでの写真をすべてかき集めてみてください。そして最も気にいった3枚を選んでみましょう。集合写真の中のあなたでも良いし、スナップ写真でもかまいません。そこで真剣に考えて見てください。

3枚をじっくり見て、検討した結果として「私のお気に入りの写真」を最終選考で1枚を選んでみてください。基準ですか、それは「私らしい顔」の写真、「これこそ私」といった写真であって、くれぐれも証明書添付の写真ではありませんからね。

結構悩むかも知れませんが、たまには自分の顔を取り戻してください。

この課題の解説は次回にします。お楽しみに、ではヨカー。(続く)




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